関節をサポートする食品、ビタミン、ミネラル、栄養素

関節の痛みの原因は様々で、変形性関節症、関節リュウマチ、痛風、ケガ、靭帯、筋肉や関節の炎症又は損傷等があげられます。 スポーツや仕事で関節を使いすぎて負担をかけ、関節を痛める方も多くいます。筋肉の使いすぎによる筋肉疲労、又は運動不足で筋肉が衰え、筋肉のバランス不良が生じ、スムーズに関節が動かなくなり痛みの原因になることもあります。関節に良い食品や関節痛の予防についてご説明します。

関節は、骨と骨が接する部分にクッションの役割を果たす関節軟骨で覆われています。関節のつなぎ目全体は関節包という袋状の組織に包まれていて、関節包の内側には滑膜があり、関節が動くときに潤滑油の役割を果たす滑液を分泌しています。その他、靭帯や筋肉で関節は守られています。関節に関わる関節軟骨、筋肉、靭帯、関節包が損傷してしまうと正常な機能を失い関節はスムーズに動かなくなります。損傷の程度、レベルにより手術が必要な場合もあります。関節の周りの靭帯や筋肉の損傷で手術が必要ない場合は、関節の動きを良くする運動と関節部分の筋肉を強化する運動が必要です。痛みのある関節を動かさないと筋肉が衰え、靭帯や軟骨の柔軟性が低下し硬くなり、潤滑油の役割をしている滑液の量も減り、関節を動かすのにさらに負担がかかります。関節を支える筋肉の張りや疲労がある部分はマッサージやストレッチングで筋肉をほぐす必要があります。関節を支える筋肉が弱っている場合は、筋肉を強化することで関節を守り、軟骨や靭帯の減りや損傷を防ぎます。 運動の他には、水分補給、関節に良い栄養素を取り入れることで関節痛の緩和、予防や回復に役立ちます。

オメガ3脂肪酸、ビタミンB3、C、E、ミネラル、バイオフラボノイド、コンドロイチン、グルコサミンそしてヒアルロン酸等が関節に良い栄養素です。 オメガ3脂肪酸は、抗炎症作用と関節の細胞や細胞膜を柔軟にして筋肉の動きを良くする働きがあるので関節に良い栄養成分と言われています。その他、脳の働きを向上させる働き、悪玉コレステロールを分解する働き、心臓病や生活習慣病の予防、疲労回復、アレルギー症状の緩和などにも有効だと言われています。 オメガ3脂肪酸は、 人間の体内で合成されるのが限られているため、食事から摂取する必要があります。さんま、さば、まぐろ、いわし、ぶり、さけ、にしん, うなぎ等の魚に、動物性オメガ3脂肪酸、EPAとDHAが豊富に含んでいます。亜麻仁油、荏胡麻油、紫蘇油等には植物性オメガ3脂肪酸、アルファリノレン酸が豊富に含まれています。アルファリノレン酸は、体内に取り入れられると、EPAに代謝されます。

ビタミンB群は筋肉と神経の働きとエネルギー代謝に重要な栄養素です。 ビタミンB3、ナイアシンは、体内の様々な場所に炎症を引き起こすヒスタミンを減少させる働きと皮膚や粘膜を正常な状態に保つ働きをします。その他、炭水化物、脂質、たんぱく質などのエネルギー代謝を助ける働きと血行を良くする作用があります。たらこ、さば、ぶり、カツオ、豚レバー、牛レバー、玄米、大豆、小麦等にビタミンB3が豊富に含まれています。 

ビタミンCはコラーゲンの生成を促して皮膚や粘膜を強化し、強い歯茎、血管、骨や筋肉を作ります。コラーゲンは関節軟骨部分の材料として重要な成分なのでビタミンCを摂取する必要があります。その他ビタミンCは、白血球の働きの強化、ストレスに対する抵抗力を高める働きと抗ガン作用があるとして知られているインターフェロンの生成を促進する働きがあります。ビタミンCを多く含む食材はブロッコリー、かぼちゃ、ピーマン、ゴーヤ、トマト、グレープフルーツ、キウイフルーツ、レモン、オレンジ、みかん、ほうれん草、じゃがいも、小松菜、いちご、サツマイモ等です。

バイオフラボノイドは、ビタミンPとも呼ばれる野菜や果物から発見された水溶性の植物色素の一種です。ポリフェノール、カテキン、ルチン、ケルセチン、イソフラボン、アントシアニン等が代表的なバイオフラボノイドです。バイオフラボノイドは、老化や様々な病気の原因である活性酸素を除去してくれる抗酸化物質です。ビタミンCと一緒に摂ることでビタミンCの酸化を防ぎ、吸収を助けてコラーゲンの再生にも重要な機能を果しています。また毛細血管を強化します。 ベリー、ブドウ、タマネギ、ニンニク、赤ピーマン、マンゴ、パパイヤ、大豆、ほうれん草、赤ワイン、緑茶等にバイオフラボノイドが豊富に含まれています。 

ビタミンEは、手足の血行を良くし、強い抗酸化作用により、免疫細胞が活性酸素によって損傷を受けるのを防ぎます。末梢血管の血流を良くして全身に栄養素をいきわたりやすくするので、体力の回復にも効果を発揮します。さつまいも、かぼちゃ、モロヘイヤ、アボカド、ナッツ等に含まれるビタミンEは老化を防ぎ、若さを保つ効果もあります。

グルコサミン,コンドロイチン, ヒアルロン酸は、関節の動きを正常に維持するのに必要な栄養素です。 グルコサミンは体内の軟骨細胞などで、ブドウ糖から合成されるアミノ酸の一種で関節の動きを良くし、軟骨の磨耗を抑えて再生を促する働きがあります。 グルコサミンは蟹や海老の殻のキチン質、うなぎ、手羽先や牛、豚、鶏の軟骨、鶏の皮等に含まれています。野菜では山芋、オクラなどの粘着質にも含まれています。その他、軟骨に必要なグルコミノグリカンを作るのを促進する作用があります。

コンドロイチンとヒアルロン酸はグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の一種で、アミノ糖を含む一群の酸性多糖です。グリコサミノグリカンは、動物の結合組織を中心にあらゆる組織に普遍的に存在します。コンドロイチンは、軟骨の再生、体内の水分量のコントロール,細胞を出入りする物質の調節や骨の形成を助ける働きがあります。コンドロイチンはプロテオグリカン、水分を吸収する材料となり新しい軟骨を生成します。コンドロイチンは軟骨に水分とともに栄養を届け、丈夫な軟骨を生成します。その他、軟骨分解酵素を阻害し、軟骨の変形や破壊を防ぎ軟骨細胞の老化を防ぎます。コンドロイチンは、納豆、山芋、オクラ、サメ軟骨、ツバメの巣、フカヒレ、スッポン等に含まれています。

ヒアルロン酸は皮膚の弾力と保水量を維持する働きがあります。 身体に含まれているヒアルロン酸ですが、年を重ねていくに従い減少するので摂取する必要があります。ヒアルロン酸は主に、鶏のとさか、豚の皮と足、牛スジとテール、うなぎ、ドジョウ、フカヒレ、手羽、軟骨、魚の眼球に含まれています。ヒアルロン酸は熱に弱く分子構造が大きいために食品でヒアルロン酸を摂取してもほとんどが吸収されないと言われています。ヒアルロン酸の生成や吸収を良くする成分とともに抗酸化成分に関係するビタミンC、ビタミンE、鉄、亜鉛、弾力性を持続させるコラーゲンを一緒に摂取することが進められています。


亜鉛、カルシウム、カリウム、鉄等は関節炎、関節リウマチによる痛みを緩和する働きがあります。亜鉛は関節の細胞や組織の働きを円滑にして免疫を高めます。カルシウムとカリウムは筋肉の動きを良くし、関節の動きを柔軟にします。慢性関節リウマチになると、関節の働きが阻害され、炎症が原因で鉄分不足で貧血になりやすくなるので鉄分が必要になります。魚介類、海藻類、豆類、大豆製品、緑の野菜等に亜鉛、
カルシウム、カリウム、鉄が含まれています。

タバコ、アルコール、コーヒー等は関節の水分、栄養補給を妨げるので関節の健康に良くありません。その他加工食品、脂肪の多い食べ物は炎症を悪化させるため関節炎に良くないと言われています。痛風でお悩みの方は、プリン体、尿酸の元になる有機物が多く含まれている動物の内臓類、動物性タンパク質や動物性脂質、糖質、ビール等を控える必要があります。身体の中の水分が減ると尿酸値は上昇するので、水分を多くとることで尿量を増し、尿酸の排泄を促進することができます。その他水分は、関節軟骨に栄養を与え、クッションの役割と弾力性を保つのに重要な働きをします。 関節の健康には十分な水分と栄養補給が必要です。合併症又は薬をお飲みの方は、医師に相談したうえで関節に良い栄養素を摂取してください。



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